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新潟・越後妻有のパブリックアート
新潟・越後妻有の
パブリックアート

11月7日(土):日本のパブリックアート、創作時代から観賞時代へ移行?
日経新聞(東京本社版)11月5日(水)夕刊が、“コメどころアートの実り”と題して「新潟・越後妻有」地域に散在するパブリックアート160点の観賞ツアーお勧め記事掲載。

160点の作品たちは、地域活性化のために8年前に開催した「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」をきっかけに、十日町市と津南町の市街地と集落で、日本と外国作家たちが創り遺したアートたちで、棚田を背景にロシア人作家がつくったアート、古民家一軒を埋める陶芸アートたち等。日経新聞は、越後の秋の里山を彩るパブリックアートたちを巡る観賞ツアーを勧めている。
日本のパブリックアートは、創る時代から観賞する時代に入ったのか、例えば、首都圏のフリーマガジン「URBAN LIFE METRO」10月号が東京のパブリックアート50の街角アートツアーを記述、産経新聞(東京本社版)が10月10日(金)付け朝刊で“芸術の秋―首都/関西圏で観賞できる「世界文化賞」受賞作家制作のパブリックアートたち”を地図入りで紹介するなど、街角や野山に出たアート、パブリックアートたちの観賞を奨める記事が増えている。

問合せ:日経新聞社東京本社 Tel 03- 3270-0251

文化資源学会誌
文化資源学会誌

11月1日(土):文化資源学会第14回研究会開催。
杉村荘吉(PA研究所代表)が 「パブリックアートから地域美産へ―日本におけるパブリックアート(PA)動向を、 PAフォーラムにおける19年間の研究・普及活動の記録から探る―」を研究発表。

PA研究所代表の杉村荘吉が、「パブリックアートから地域美産へ―日本におけるパブリックアート(PA)動向を、PAフォーラムにおける19年間の研究・普及活動の記録から探る―」と題して、杉村が関連するパブリックアートの研究・普及活動の記録を紐解きながら、過去19年間における日本のパブリックアートの動向について、文化資源学会第14回研究発表会(東大法文2号館1番大教室)で発表。

問合せ:文化資源学会事務局 e-mail:bunka@l.u-tokyo.ac.jp
tel/fax:03-5841-3722

ランドマークプラザ内の巨大な吹き抜け空間設置の飛込み台
ランドマークプラザ内
巨大な吹き抜け空間設置の
飛込み台

11月15日(土):地域美産研究会の57回催事は
「横浜トリエンナーレ」見学会

地域美産研究会は、藤島俊会世話人の企画案内による「横浜トリエンナーレ」見学会を開催。今回の見学会では、3年に1回世界の現代美術の最前線が横浜に集結して開かれるアートの祭典「横浜トリエンナーレ」と開催街区の歴史美産を巡る。

詳細情報はこちら
問合せ:パブリックアート研究所 Tel 03-3407-5247

登録有形文化財の割烹旅館「二葉」
登録有形文化財の割烹旅館
「二葉」

10月18日(土):地域美産研究会の56回催事は
「和紙のふるさと、埼玉県小川町の美産を訪ねる」

地域美産研究会は、伊豆井秀一世話人の企画案内による「さいたま美産会シリーズ」そのⅦを開催。今回の探訪会では、埼玉県北部に位置し、1300年の歴史を通 して国の重要無形文化財に指定されている細川和紙の里、小川町を訪ね、和紙作りを実際に体験。 美しい自然とまちなみ、まちの歴史を伝える史跡などを めぐる。

詳細情報はこちら
問合せ:パブリックアート研究所 Tel 03-3407-5247

ロバート・インディアナ「LOVE」
ロバート・インディアナ
「LOVE」

10月1日:フリーマガジン「URBAN LIFE METRO」10月号
「街角アートツアー」“東京パブリックアート50”を特集。

株式会社メトロ アド エージェンシー(東京都港区)は、東京メトロ全線全駅に配布している大人向けフリーマガジン 「アーバンライフ・メトロ」10月号に”街角アートツアー”と題し、クレス・オルデンバーグの「切っている鋸」や、 ロバート・インディアナの「LOVE」など東京のパブリックアートを50点網羅し掲載。”はっと息をのむ””ヒーリング効果抜群”など 作品群を分類して、写真と簡潔なコメントで紹介している。日比野克彦氏のパブリックアートに関するコメントも同号に掲載。

問合せ:メトロ アド エージェンシー Tel 03-5501-7847

美しが丘第二公園
親子のカバの像
美しが丘第二公園
親子のカバの像

9月30日~10月13日:3年に1度開催の
「横浜市青葉区の住宅街を彩る"AOBA+ART"」
野外イベント開催。

横浜市青葉区の高級住宅街区をメイン舞台として、3年に1回開かれ現在開催中の「横浜トリエンナーレ」(9/13~11/30)に連動して開催されてきた街中アートイベントが、“AOBA+ART”というタイトルで、今年も地域の住宅街路、公園、地域のギャラリーなどを舞台に開かれる。展示されるアートたちは、芸術、建築、空間デザイン、ファッションデザイン第一線で活躍中の作家11名が、地域住民と話合いや現場下見を行いながら制作・設置。横浜市芸術文化振興財団はその目的を、“中区などの市中央の臨海部に偏っていた文化芸術的催事を、住宅街でも開くことで街の魅力を高めようとする試み”と評価し共催。会期中の土曜午後には、たまプラーザ駅から作家が街を案内する散歩ツアーも有る。

問合せ:AOBA+ART実行委員会事務局 Tel 045-515-4913

PA研究会風景
PA研究会風景

7月26日(土):「復活、パブリックアート」Ⅴ、地域美産研究会の55回催事は「再開、パブリックアート研究会」。

地域美産研究会は、パブリックアートが再び社会的役割を回復しつつある状況に合せて、「再開、パブリックアート研究会」を開催。第一部は、新宿副都心街区に作られたパブリックアートの二大ビッグプロジェクト、新都庁舎と新宿アイランドのそれらを、パブリックアート研究者、柴田葵さんの案内と解説で現場に訪ねる「探訪会」。第二部は講演・研究報告会で、仮称{日本のパブリックアートの歩みと今」を美術評論家の藤島俊会さんが、仮称「新宿副都心のパブリックアート」を大学院博士課程在籍中の柴田 葵さんと、ベテラン新人研究者2名による講演・報告会。

詳細情報:第一部探訪会、第二部研究会‥「ここをクリック
問合せ:パブリックアート研究所 Tel 03-3407-5247

東京青山こどもの城太朗の「こどもの樹」
東京青山こどもの城太朗の
「こどもの樹」

7月10日(木):「復活、パブリックアート」Ⅳ、岡本太朗のパブリックアートを国道246号沿街区(東京青山から川崎市まで)に配する「TAROの道」構想づくり。

都心から川崎市に続く国道246号線を、その界隈に点在する岡本太朗ゆかりのパブリックアート作品や美術館等のアートで味付けをして、地域の街づくりを促したいとする「TAROの道」構想をNPO「明日の神話保全継承機構」が提案。同機構は、岡本太朗の生誕百年に当たる平成23年までに、地下鉄副都心線渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ、渋谷マークシティー内の連絡通路に取り付けらる岡本太朗の巨大壁面作品「明日の神話」の保全・維持を担う目的で設立されたNPO。その横を通る青山から渋谷を抜け川崎に貫ける国道246号沿線界隈に、岡本太郎作品を集めた美術館(港区と川崎市)やパブリックアート作品(青山こどもの城の「子どもの樹」、母岡本かの子のために制作した文学碑(川崎市高津区)などが点在していることから、芸術文化を街づくりに活かす「TAROの道」づくりを構想。

詳細/問合せ:明日の神話保全継承機構:http://www.salf.or.jp/tarotoshibuya/index.html

新宿3丁目駅、山本容子のPA作品
新宿3丁目駅、山本容子の
PA作品

7月1日(火):「復活、パブリックアート」Ⅲ、東京メトロ 副都心線の駅夫々に見合うパブリックアートたち登場。

東京メトロは、6月14日(土)に開業した埼玉県和光市駅から渋谷駅を結ぶ副都心線のうち、渋谷・池袋間8駅に、14点の壁面主体のパブリックアートを導入。アメニティ機能の充実と地域文化情報の発信基地として「駅を楽しみ地域を楽しむ駅」をコンセプトに駅ごとに異なるデザインモチーフを採用して、例えば雑司ヶ谷駅では、ケヤキ並木をイメージするグラフィック処理を施したベンチ。新宿3丁目駅では山本容子制作の、壁面パブリックアート“Hop,Step‥”が、伊勢丹のショッピングバックとコーディネイトするなど、地域の新しい芸術・文化の創造を図っている。

詳細/問合せ:東京地下鉄株式会社 : http://www.tokyometro.jp/fukutoshin/

北鎌倉 円覚寺
北鎌倉 円覚寺

6月21日(土):地域美産研究会 第54回特別企画催事『北鎌倉心(こころ)塾』を北鎌倉円覚寺/東慶寺山内で開催。

心の美産研究会シリーズそのⅣ『北鎌倉心塾』と題し、日本の公徳心(Public Manner)発祥の源を北鎌倉に尋ねる企画。
12世紀の中頃、北条時宗の請により南宋から渡来した臨済宗高僧、無学祖元が、僅か18才で日本の最高指導者となり蒙古襲来に対峙した時宗の心をどう導いたか。 それが、日本の武士道/公徳心の形成、侘びさび文化の結実にどう繋がったかを、鈴木大拙「禅と日本化」、網野善彦北鎌倉 円覚寺「蒙古襲来」他を引用しながら、杉村荘吉(パブリックアート研究所代表)が解説し、円覚寺・東慶寺等にゆかりの美産たちを普段は非公開の美産(松ヶ岡文庫など)を含めて訪ね、座禅・茶礼・往時を偲ぶ精進料理も体感する特別企画催事。

詳細は、関連頁(活動→セミナー / 探訪会)又は同会制作の「News54」で。
問合せ:地域美産研究会事務局(パブリックアート研究所内)、Tel 03-3407-9132。

素材展
素材展

「パブリックアートの素材展」5月13日(火)~6月8日(日)東京外苑前で。

(財)日本交通文化協会はこのほど東京外苑前に“クレアーレ青山アートフォーラム スタジオ1.2 をオープン。それを記念して企画展「パブリックアートの素材展」を開催。ステンドグラス、陶板レリーフなど、駅のコンコースを彩る鉄道向けパブリックアート作品用素材を展示紹介(11時~20時)。

「CREARE Aoyama Art Forum」港区南青山2-27-18 AOYAMA M’s TOWER, 地外苑前駅徒歩2分。
Tel 03-3402-3751 http://creareaoyama.jp/

平成20年8月開催いなみPAフォーラム
平成20年8月開催いなみPAフォーラム

4月14日(月):地域美産研究会の第6年度の活動事業、スタート

平成14年(2002年)12月始まった地域美産研究会の活動は、この4月から第6年度に入り下記の特徴を基に実施の予定。

1 質の高い研究会・探訪会を堅持するため、年間開催回数を絞り込む。
2 会の名称を、高質研究会/探訪会を表すモノとして「地域美産研究会」に改訂。
3 「パブリックアート研究会」の再開と同研究会の強化を図るため、世話人1名増加。
4 企画・運営力の更なる強化を図りたく、皆さんの善意によるご寄付を引き続きお願い。
5 当会の活動は、催事の開催だけで終わらせずに、「地域づくり」「人づくり」に繋がる実践活用を促し、それらを担う人や団体を応援する。

詳細は、関連頁又は同研究会制作の「美産会08総合パンフ」で。
問合せ:地域美産研究会事務局(パブリックアート研究所内)、Tel 03-3407-9132。

新聞記事
新聞記事

3月19日(水):再び社会的関心を集め始めた日本のパブリックアート?

昨年からその兆候が顕著になってきた、日本におけるパブリックアート(公共の場に進出して、様々な役割を果たすアート‥杉村解)への社会的関心が、再び戻ってきた事例を数件紹介。

1 新聞媒体(東京版各紙朝刊)と電波媒体(TV他)各社が、本日付けで岡本太郎の原爆炸裂を描いた巨大壁画作品「明日の神話」(1960年代にメキシコで制作・行方不明に。2003年同地で再発見・日本に里帰り修復、東京都現代美術館で現在公開中)の恒久設置場所が、現在地下鉄新線乗り入れ工事中の渋谷駅、「渋谷マークシティ」内の連絡通路壁面に決まった旨記事、写真入りで掲載・報道。

2 パブリックアート番組の制作を企図する某局ラジオ番組制作者のPA研究所へのヒアリング。日本と海外、特にアジア諸国における「社会づくりとアートの働き」に焦点を絞った映像番組制作構想のためPA研究所へ情報・アドバイスを求めてきた某社映像プロデューサー等々、パブリックアートへの関心者が、学生・研究者を含めて増加中。

3 PA研究所は、これらの兆候に合わせて「パブリックアート研究会」を、この4月から始まる地域美産研究会、第6年度活動の一つとして復活、第1回研究会について近々中に公表予定。 

問合せ:パブリックアート研究所、Tel 03-3407-9132

日経新聞記事
日経新聞記事

2月18日(月):日経新聞朝刊文化欄(東京本社版)が、 大分市で屋外彫刻像の保守管理を始めたNPO代表、田中修二氏が記述した 「屋外彫刻 平和を刻んで」掲載。

田中修二氏(大分大学淳教授)が所属する大分大学は、“今年から2年間、大分市内50ヶ所の屋外彫刻を保守管理し、その後の継続的な管理のあり方を検討する”との事で、先ごろ学生、一般市民と一緒に市の中心部にある遊歩公園の、佐藤忠良作「聖フランシスコ・ザビエル像」など彫刻7体の手入れ作業を行ったとの内容。

日本が、バブル経済崩壊後10余年の停滞を経て、ようやく成熟期入った観を見せ始めたこの頃、明治以降、特に今次の大戦後、日本各地の都市づくりに合わせて美術館から屋外に出たアート作品たちの保存・管理を志向する人々が実践活動を始めたことは、大変喜ばしいこと。同記事中に紹介された「屋外彫刻調査保存研究会」は、黒川弘毅氏(武蔵野美大教綬)がこの分野の専門家たちに呼掛けて設立された団体で、今年度から藤嶋俊会氏(美術評論家)が会長就任とのこと。

問合せ:日経新聞東京本社Tel 03-3270-0251 パブリックアート研究所、Tel 03-3407-9132

桑野医療施設研究会
桑野医療施設研究会

1月19日(土):地域美産会第52回催事: 美産会世話人 桑野隆司研究会 『いま病院設計が抱える課題とアートの導入』 16~18時PA研究所図書室

日本の病院設計の世界は、少子高齢化、経済の停滞・価格低廉化・省エネ化と、環境の変化に見合うハード・ソフト両面にわたる設計技術が求められているが、この分野の日本のリーダーの一人として、長年それらの設計・監理・コンサルティング業務に携わってきた当美産会の世話人、桑野隆司氏からその情況を同氏の代表作「川崎市立川崎病院」や、海外での取り組み事業を事例に、病院アートの導入例を含めて熱く語ってもらった。交歓会は青山ダイヤモンドホール「セブンシーズ」で。

問合せ:パブリックアート研究所、Tel 03-3407-9132

1月10日の二見浦
1月10日の二見浦

1月10日(木):年始を寿ぐ日本の神々、伊勢二見裏の「夫婦岩」の美

今年の元旦は、関東周辺だけが晴天の初日の出に恵まれたようだが、各地の神社はそれなりの天候の下で初詣の人々で賑ったとの報道だった。私(杉村)は、社の鳥居を日本の優れたパブリックアートと評価した米国の環境美学研究家、バーバラ・サンドリッセ女史の視点に共感して以来、地域美産会の会員たちと各地の神社を訪ねてそれならではの土地柄に見合う鳥居美を味わっているが、並行して正月の神社を各地に訪ねて新しい注連縄に飾られた鳥居をくぐり、拝殿前で年賀を祈ることも習慣となり、今年も元旦には地元の川崎市の驚神社、明治神宮、靖国社、そして10日(木)には伊勢を訪ねて内宮・外宮にも足をのばし、日本ならではの清廉美を体感してきた。伊勢神宮の静謐な自然のたたずまいに座す神の座の美は、いつお訪ねしても深く心に訴える何か感じるが、今回の初詣の旅では、正月の新注連縄を張った二見浦の「夫婦岩」が、薄明の波間に揺れながら静かな美をつくっていたことが、特に印象的だった。

問合せ:パブリックアート研究所、Tel 03-3407-9132

フェアマウント PA協会からの賀状
フェアマウント PA協会からの賀状

12月26日(水):今年も米国 Fairmont Park Art Association より年始賀状頂戴

今年もパブリックアート研究所へ、米国フィラデルフィアのフェアマウント パーク アート協会(Fairmont Park Art Association)から、同市の「JFKプラザ」を飾るヘンリー・ムーアノブロンズ像“Three-Way Piesce Number 1”掲載の、2008年を祝す賀状が届いた。同協会は、パブリックアートと都市計画との統合を目指し、1872年に創立された米国最初の民間非営利団体で、フィラデルフィア市とその周辺におけるパブリックアートの制作・設置、広報・解説、保存等に取り組んでいることで有名。同協会のホーム頁、 www.fpaa.org を開くと、その歴史、現在実施中のプログラム、フィラデルフィアに設置された100以上のパブリックアート作品解説などを通じて、米国におけるパブリックアートの現状を知ることができる。

東京丸の内仲通り
東京丸の内仲通り

12月23日(日):今年の年末も各地でアートフルなイルミネーション盛ん。

今年の年末年始(年末のみ含)も、札幌大通公園(第27回さっぽろホワイトイルミネーション)仙台市定禅寺通り(2007 SENDAI光のページェント)、東京丸の内(丸の内イルミネーション2007)、神戸(神戸ルミナリエ)、福岡(天神光のファンタジー2007)など、全国各地で大型イルミネーションイベントが開かれている。これらのイルミネーションデザインは、地球環境に配慮し省エネ技術に裏づけられながらも、日本の文化成熟度深化に合せて大人の観賞に耐えるアートフルな作品たちに進化中。

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