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人が関わる空間を快適に
(労政ジャーナル「この人と30分」より 平成15年4月20日号)
 「環境事業はオーターメイドの時代を迎えている。コスト面・機能性・デザインの質全てが厳しく問われているが、そこに大きなニーズがある」と語るのは、昨年、アートファクトリー玄の社長に就任した杉村さん。今年で創立30周年を迎える同社は、ゴミ資源リサイクル回収ボックス製造販売より起業。公共及び商業空間のプロデュースを手掛けるなど「デザイン&リサイクルで明日を拓く、快適空間創造カンパニー」を目指している。業界シェア70%を占める同社製品は、スーパーやコンビニ、JR東日本の駅ホーム、サッカースタジアム、映画館、病院等の公共施設…等で設置されており、多くの人が日常生活の中で既に目にしているはずだ。そして今、各方面から注目されているのが、同社の新事業「ごみ分別コンサルティング事業」。他社製品の販売も手掛けるなど、あくまでも顧客のニーズを優先したサーヒス提供が、高く評価されている。

― 自社製品を「コレクタ」と称しているそうだが、まさにゴミは「捨てる」ものから「集める」ものになった
 30年前にはゴミを「分別」するという概念はなく、いかに決まった場所にゴミを捨ててもらえるかが課題だった。そう考えると人の意識もずいぶん変わったが、街の景色の変化には目をみはるものがある。何が大きく変わったかというと、今まで奥にひっそりと隠れていたゴミ箱が堂々と表に出てきたこと。例えば、コンビニの入口付近には必ず回収ボックスが設置してある。しかも3つも。もう今では日常当たり前の光景になったが、ひと昔前ではこんな事は考えられなかった。ゴミを捨てるのはいわゆる水色のポリバケツで、誰にも見られてはいけないよう(笑)人目につかない所にこっそりと置いていた。
 廃棄スペースはすでに限界。捨てるのにコストがかかる時代になったのだから、ゴミを資源として集め、リサイクルしなければならない。けれども今まで裏にあったものをそのまま表に持ってきてはダメ。人の目にふれるものだから、当然デザイン性のより高いものでないと。デザインも見ばえだけではなく、捨てやすさ、回収のしやすさも大事な要素。また、日本は土地が狭いので設置スペースの問題もある。回収ボックスのオーダーは年々多様化している。

― 「ゴミ箱」の役割自体が変わり、そこに大きなニーズが生まれているようだ
 ここ2〜3年、リサイクルに関する法律が次々と施行されるなど、企業や自治体にとって生産時に発生する廃棄物の処理は、深刻な問題になってきた。実際、1S014001取得の際に、社内(工場内)の分別回収に取り組む企業が多く、その方策について相談を受けることが増えている。また、飲料メーカー以外の業種から「廃棄物を何かに有効利用できないか」という相談も頂くようになった。ただ、業種や職種、企業規模、トップの理念等によって、リサイクルヘの取り組み方は実に様々。発生する廃棄物も千差万別なので分別方法は異なるし、マニュアル化出来るものでもない。そこで、効率良く即ちコスト削減効果が高い分別回収を行えるよう、実地調査をベースにした「ごみ分別コンサルティング事業」を始めた。我々としても、分別回収ボックスのカタログを送りつけて「どうぞ選んで買って下さい」というのは余りにも無責任だからだ。オフィスなとで集めた廃棄物を施設内で一時保管し、リサイクル業者に渡すまでが対象である。調査をもとに廃棄物の種類や回収量などを分析して、分別数や回収拠点の位置、回収容器の大きさ、設置数等を提示させていただき、好評を得ている。

― ライフスタイルの多様化と同様に、回収ボックスも多様化している
 経済が停滞しているとはいえ、私たちをとりまく生活は日々変化を遂げている。例えばペットボトルーつにしても、この冬からはホット飲料用が販売されているし、小さなサイズのものが増えている。そんな日常の小さな変化を見逃さないためにも、必ず現場へは足を運んでいる。「情報」の把握はネットからではなく自分の五感で、というのが私の信条だ。私たちの仕事は人が関わる「空間」すべてが対象。居心地のいい快適な空間づくりに携われることに喜びを感じている。


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