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 HOME > 記事掲載リスト > 芭蕉像 隅田見渡す アフター5 

芭蕉像 隅田見渡す アフター5 タイマーでくるり回転 大江戸線効果 増える見物人
江東区・芭蕉庵史跡展望庭園
(朝日新聞 平成13年4月24日)
※アートファクトリー玄が江東区様より受託し製作設置した芭蕉庵史跡展望庭園の松尾芭蕉像が紹介された記事です。

 隅田川を臨む小さな庭園にある松尾芭蕉のブロンズが、午後5時になると突然動きだす。台座に内蔵されたタイマーが作動し、軸が回って隅田川の河口方面に90度向きを変える。あまり知られていない話だったが、地下鉄大江戸線の開業効果もあり、訪れる人が最近増えている。風雅を求め、旅を生涯の友とした芭蕉。林立する高層ビル群に何を思っているのだろうか。
 像は95年春、江東区常盤1丁目の「芭蕉庵史跡展望庭園」に区が建造した。昼間は庭園内を向いて、隅田川の河口や近くの橋から見れば横を向いている形だ。
 午後5時になると動き出す。「ガガッ、ガガッ」と金属音を鳴らしながら30ほど。ゆっくり回り続け、最後は同区清澄1丁目と中央区日本橋中洲に架かる清洲橋や隅田川の河口に向く。夜はライトアップされ、屋形船からでも見えるようにしてある。
 同園は午後4時半で閉まってしまうが、像は隅田川沿いの散策路からも楽しめる。腕時計を見ながら、「その瞬間」を見守ったり、対岸のマンションから双眼鏡でのぞいたりする人もいる。

 渋谷区にある彫刻設計会社「アートファクトリー玄」が3カ月ほどかけて造った。江戸時代の芭蕉の肖像画をもとに粘土で原型を造った。顔の表情や着物のひだなど立体的に表すのに苦労したという。「年に1度、点検と清掃に行きます。今年もそろそろです」と同社の担当者。

 庭園近くには81年4月にオープンした芭蕉記念館もある。開館以降、入館者が減っていたが、「奥の細道」の旅立ちから300年の89年が来場者が最も多く、3万8000人だった。
 昨年11月から3月末までは改装工事のため、閉館。4月から再オープンしたところ、昨年同期の倍以上の入館者という。「大江戸線が開業し、都心や東京の西部地域からも気軽に来られるようになった」と記念館次長の横浜文拳さん。リュックを背にした中高年の姿が多いという。


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